誰そ彼

 


夏らしい晴れの一日は、夕方の空模様もまことに美しく。



歩きながら空を見上げれば、刻々と青が濃さを増し

目の前では裏路地の闇深く、不思議な世界へ誘われます。



道を曲がった時、不意に人影に出くわしました。

心臓がどきっとしてしまいましたが、

よく見るとふつうのおじいさんでした。

逢魔が時とは、昔の人はよく言ったものです。



 


怖くなったら、月の光をさがします。

道に迷ったら、花やしきのタワーをさがします。